「転ばぬ先のフットケア」by神戸新聞

 

「足を清潔にしましょう」と言われて、みなさんは何を思い浮かべますか?指の間を洗っていますか?足の裏や爪、爪の周りも洗っているでしょうか?

 

水虫はカビの一種である白癬菌が、皮膚の角質層に寄生して起こる皮膚の病気です。手や体にも感染しますが、ほとんどが足です。白癬菌は高温多湿の環境を好むので、汗をかき靴の中が蒸れやすい夏は感染しやすいです。5人に一人は足の皮膚に感染する「足白癬」、10人に一人は爪に感染する「爪白癬」といわれ、足白癬は20歳を過ぎると患者数が増えます。また爪白癬は、爪の伸びが遅くなる高齢者に多いです。

 

足白癬の多くは家庭内感染が原因です。同居者に白癬感染者がいる場合、足ふきマット、床や畳、スリッパなどを介して菌が健康な人の足に付着します。付いた菌のほとんどは簡単に落ちますが、一部が皮膚に残り感染、発症します。すぐに感染するわけではありませんので、毎日足を洗って菌を落とせば感染を防げます。

 

足の洗い方は、まず石鹸をよく泡立てて足の甲、裏、指の間、くるぶしの下をなでるように洗います。やわらかいブラシに泡をつけて爪の横溝、爪の表面、裏側もやさしく洗います。ブラシは歯ブラシで十分ですが、感染予防のために共有はしないでください。入浴後は指の間までよく拭いて保湿クリームを足全体、爪にもつけましょう。

かゆみがあるなしにかかわらず、気になったら皮膚科に行かれることをお勧めします。

足や爪の健康は生活の質に関わります。足に関心をもち変化に気づいてあげましょう。

 

 

~当協会は足育研究会の法人会員です~